京都骨董ふしぎ夜話

星:35(23)

価格:590円(税抜)

配信形式:ストリーミング, ダウンロード

京都祇園の路地裏にたたずむ「桃枝骨董店」。三代目店主未之助と弟子兼使用人の天草がいるこの店には、骨董品はもちろん、時には不用品や盗品といったものまで――、毎日不思議な“ご縁”が品物とともに舞い込んでくる。 京都に春が訪れたある日。大学進学のため、全寮制の高校を卒業した孫娘・光が7年ぶりに帰ってくる。と同時に、馴染みの刑事からある品物の問い合わせが入る。聞けば、事件がらみのいわく品で・・・・・・。 百鬼夜行の気配ただよう町並に、人と物と人情が紡ぎだす、ちょっぴり不思議であったかいライトミステリ。

レビュー

星:40

2017-04-02

たぶん、2016年最後に読了したのはこの本。
現在進行形で1冊読んでるけど、読了は来年になるでしょう。笑

こちらも図書館の新刊リストでリクエストした、初めて読む著者。
祇園南側の骨董屋さんのお話で、花見小路や安井金毘羅宮やら、おなじみの地名がバンバン登場するので
「ああ、あのへんやろうな・・・」
と、珍しく想像しながら読んだ。

骨董品にまつわる過去とのつながりを解きほぐしていくという、私が最近よく読んでる話(と、いうか、こういうお話が多いのかな)やけど、

(ネタバレですが)


まさか狐やったとは・・・(笑)!

でもここ、大事なところやねんから目次のイラストはあかんでしょう(笑)。
私は挿絵をじっくり読んでから読まないので、あとで気づいたのが不幸中の幸い(笑)。

狐やったことを隠す必要もないけど、ここまで語り手の天草の
「なんか、ひょうひょうとしてるよなあ」
っていう部分が

「あ! なるほど! 狐!」

で、ストンと理解できたのが(個人的には)楽しかったので(こう、パズルのピースがうまくはまった感じに)、最初から狐であると知って読むのとはまた違う楽しさがあって、よかったよ。


結構ディープな京都弁の応酬がさらに「つかみどころのなさ」に拍車をかけてる。
そうか、客観的にみると京都の会話ってこんなんか・・・。
ちゅうか、関西圏はこのくらいの「つかみどころのない会話」は、わりとデフォルトかもね。

「居酒屋ぜんや」で江戸の人たちの話を読んだあとやったので、なおのことこの「つかみどころのなさ」が、地元でないと馴染めないのかもなあ、と、思った。(*´з`)


そんな「つかみどころのなさ」や、骨董品、やや「説明しきれない事柄」を語る話やからか、文章がノスタルジック。
・・・文学的・・・とはまでは言わないけど、現代小説でも、江戸の時代小説でもない独特の空気感は明治時代を舞台にした小説やまんがと似たような雰囲気かも!

近代的やのにロマンがたっぷりなのね。
なのでわりと読むのに時間をかけた。文章が読みにくいとかではなく、作中に流れる時間と同じように楽しみたいなと思って。

でも著者の面白さは「冬の日の」での未之助さんに出てた。うんもう、声に出して笑っちゃった。
ここまで真面目に天草が語ってきたのがだいなしで、それもよかった!

そもそも、光ちゃんと樹里さんのお嬢様会話もとってもイイ!
お嬢様、イイ!! 笑


そんなこんなで、全体的な雰囲気も好み、お嬢様も登場する連作短編で、とってもとっても面白かった。

櫛の話なんかもう、すごい、いい。
こめられたメッセージはすごく難しいけれど、こういうのが読み解ける人になれたらいいねえ。
読み解けるというか・・・。

こじつけじみてるんやけど、
「こじつけやん!」
と、思わないのは、日本古来の文化を織り交ぜてるからかな。

スサノオの解釈もよかったわ。
「神様の御用人」での語られ方と全然違ってて、それもまた面白いよね。


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■拡幅 かくふく

[名](スル)道路の幅を広くすること。「国道を拡幅する」

(2016.12.31)

星:30

2016-10-03

不思議な人・物がいろいろありすぎてまとまってない。終盤で主要キャラ2人の秘密が明らかになるけど、どちらかは最初から明かしておくほうがスムーズだと思う。シリーズ化されるのなら2作目の方が面白くなるパターンか。

星:30

2016-09-28

2015年12月メディアワークス文庫刊。書下ろし。半分を過ぎたところから、ふしぎ話の全開になり、夢中になりました。骨董屋さんとそこにかかわる京都の人々が楽しいです。

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