政と源

星:30(136)

価格:550円(税抜)

配信形式:ストリーミング, ダウンロード

東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平の様子がおかしい。どうやら、昔の不良仲間に強請られたらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするが――。当年とって七十三歳の国政と源二郎は、正反対の性格ながら、なぜか良いコンビ。水路のある下町を舞台に老人パワーを炸裂させるふたりの、痛快で心温まる人情譚! 【目次】一、政と源/二、幼なじみ無線/三、象を見た日/四、花も嵐も/五、平成無責任男/六、Y町の永遠

レビュー

星:50

2017-11-07

タイトルとあらすじを読んでなんの疑いも無く江戸時代の話だと思って読み始めたのでビックリ(笑)
源さんはある意味予想を裏切らないキャラでしたが、政さんの方は裏切られまくりました。ありがちなテーマが源さんの軽妙?な切り返しと徹平くんのバカな抜けっぷりで嫌味にならない感じが面白かったです。
伝統的な職人芸の継承とかバリバリ世代の熟年夫婦問題とか色々現実的な問題を含んでいるのに、軽やかに語ってのけるところがさすがなところだと思いました。

星:50

2017-11-04

なんとも対照的なふたり。動の源と静の政。政が源をうらやましく思う気持ちがよくわかる。政のように生きてきた人がたくさんいることでしょう。不器用で思うことを相手に伝えられず、誤解を解くこともなかなかできない。毎日のはがき、奥さんはうれしいでしょうね。

星:40

2017-10-05

つまみ細工職人の堀源二郎、銀行員を今は退職した有田国政。
まったくタイプの違う二人は、下町、墨田区Y町に生まれ育って、揃って七十代を迎えた幼馴染。
定年後、妻の清子に家出された国政。
破天荒な源二郎と、元ヤンだが気のいい弟子の徹平、そしてその恋人の美容師、マミさんと関わることで、寂寞とした国政の生活に少しずつ血が通い始める。
この二人を軸にした人情話ーということで、最初は有川浩さんの「三匹のおっさん」シリーズが脳裏にちらついた。
でも、一章を読み終えるあたりでそんなことは気にならなくなった。

時々、はっとする(あるいはギョッとする)一文がある。
例えば、「マミの薬指で、血の色そのものをした赤い魚が泳いでいる。」、「誠意などといった、折り目正しいものとは、まったくちがったもの。情動も敬愛も苛立ちもすべてごった煮になった、「うわー」と部屋で一人叫びたくような、どうしようもない気持ち。愛。」。

ただストーリーが面白いだけではなくて、やっぱり、三浦しおんさんは読ませる作家だと思う。

同じ著者の作品

ロマンス小説の七日間

三浦しをん

今まさに旬な作家、三浦しをんが書き下ろす新感覚恋愛小説!

ぐるぐる博物館

三浦しをん

人類史の最先端から秘宝館まで、個性あふれる博物館を探検! 好奇心とユーモア全開の愉快なルポエッセイ。

舟を編む

三浦しをん

出版社の営業部員・馬締光也(まじめみつや)は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。…

木暮荘物語

三浦しをん

世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、全六室のぼろアパート・木暮荘。一階には、死ぬ前のセックスを求め…

三浦しをん

天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花のため、彼はある行動をとる。それから二…

むかしのはなし

三浦しをん

三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人…

月魚

三浦しをん

夢を見ることも、野心もすべてあの夏の日に生まれた。

白いへび眠る島

三浦しをん

二人の少年が体験する、夏の冒険譚。三浦しをんの新たなる世界。

神去なあなあ夜話

三浦しをん

なにもないけど、毎日が発見!? 不思議がいっぱいの神去村が、好きだ! 60万部突破の『神去なあなあ日…

ふむふむ―おしえて、お仕事!―

三浦しをん

15職種16人の働く女性に直撃取材! 妄想炸裂、物欲爆発。ゆかいなお仕事人生探訪記。